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毛根で性判別してみよう!


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毎年、農業大学校で「家畜繁殖に関する先端技術」の講義をしています。生徒は農業後継者がメインなので、一日中座学で難しい話は辛かろうと、今年は午後を実技にしてみようかと思っています。

となると、得意の性判別ということになりますが、いきなり牛の受精卵の性判別はハードルが高いので、牛の毛をむしって毛根で性判別したら面白そう。ちょっと自分で練習してみました。

ステップ1:牛の毛を取る
これはちょうど雄雌の子牛がいたので難なくクリア。頭、背、尾と鉗子で数十本毛を採取しましたが、特に痛がる様子もありませんでした。採取部位はアルコールでよく拭いておきました。

ステップ2:毛根を観察
顕微鏡で見ると、どの部位から取った毛根も大きさに差はありません。ただし、毛が太いほうが毛根も大きいようです(当然か)。尻尾の毛は、細いものが多いようです。

ステップ3:毛根を採取
毛根とその上の毛を1-2mm残して切り取ります。黒いバックで作業しないと、毛の先端と毛根の見分けがつきません。(この時点でちょっとムムッと感じる)切り取った毛根はサンプルチューブに入れていきますが、ちょっと目を離すと無くなります。さらに静電気であちこちにくっつくのでとても扱いにくい。(これをワイワイと生徒がやるのは無理かなー)

ステップ4:DNAを抽出
性判別はLoopamp牛胚性判別試薬キットを使って行います。
キットに添付の抽出液6マイクロリットルと滅菌蒸留水6マイクロリットルを加えてDNAを抽出。このときも毛根がうまく液に浸からなかったりするので、ちょっと苦労しました。(ボルテックスをかけたあと、かなりしつこくスピンダウンすると良いでしょう)

ステップ5:性判別
ここまで来れば、あとは簡単。キットに入っているRM-I(雄の場合だけDNAが増える)とRM-II(雌雄どちらでもDNAが増える)に抽出したDNAを加え、63℃で35分間保温します。

ステップ6:判定
DNAが増幅されると反応液が白く濁ります。
ひとつのDNAサンプルは、RM-IとRM-IIの両方を使ってそれぞれ検査します。そうしないと、RM-Iが濁らなかったときに、雌だったから濁らなかったのか、サンプル採取が失敗した(鼻息で飛ばしたなど)から濁らなかったのかわからなくなります。


結果は、、、
サンプル1(♀尾部毛根7本) RM-I 濁りなし RM-II 濁りあり 判定;♀
サンプル2(♂背部毛根1本) RM-I 濁りあり RM-II 濁りあり 判定;♂
サンプル3(♂背部毛根5本) RM-I 濁りあり RM-II 濁りあり 判定;♂

というわけで、全て成功。
毛根のサンプリングのところだけがんばれば、性判別の原理を学ぶ実習としてはお手軽かなとは思います。

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